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教会群を歩く〈上〉

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産をめざす「長崎と天草地方の潜伏キリシタンと関連遺産」。構成資産には日本教会建築のパイオニア、鉄川与助(1879~1976)の作品も含まれる。長崎・五島列島や熊本・天草の島々に点在する教会群をめぐって、禁教期を生き抜いた信徒らに思いをはせた。

     ◇

 五島列島の先端に連なる野崎島(長崎県小値賀(おぢか)町)。かつて約650人もいた住民はすでに退去し、今や鹿とイノシシの楽園だ。ほぼ無人のこの島の中腹に、赤いれんが造りの旧野首(のくび)教会堂はある。

 廃屋を横目に、港から坂道を登ること20分ほど。穏やかな春の海を見下ろす小高い丘に、ぽつんと教会は立っていた。れんがの控えめな赤の外観はやさしげだが、人工の構造物のない殺風景な環境だけに、場違いなほど目立つ。

 堂内に入った。青、赤、黄……花柄のステンドグラスを通る陽光が柔らかい。小さいながら、木と白壁が美しいコントラストをみせる天井のリブ・ボールト構造(コウモリ天井)の、なんて立派なこと。

 3月29日、堂内に室内楽の調べが響き渡った。17回を迎えた「長崎おぢか国際音楽祭」では、毎年ここで室内楽のコンサートを開いている。国際といっても島民手作りの小さな音楽祭だが、世界遺産候補で聴く室内楽とは、なんともぜいたくだ。

 この日は、国内外で活躍するピ…

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