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 財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ疑惑が報道されてから2週間。福田氏はセクハラ行為について否定し、真相解明は進んでいない。男女雇用機会均等法では、事業者にセクハラ対策を講じるよう求めているが、調査には強制力がなく、被害者が泣き寝入りせざるを得ないことも多い。専門家は、被害救済のためにはさらに踏み込んだ仕組みが必要だと指摘する。

 セクハラは、男女雇用機会均等法に「性的な言動」として位置づけられている。ただ、セクハラの明確な定義はなく、規定は事業主向けで、相談窓口の設置などに限られている。行政が、個別のセクハラ被害を認定することはできない。

 兵庫県の20代女性は数年前、「アルバイトから正社員にする」との口約束で、社長から手や尻などを触られるといった被害に遭っていた。我慢して働いていたが、正社員の話ははぐらかされた。家族経営の小さな会社で社内に相談窓口もなく、地元の労働局に駆け込んだ。

 労働局に相談すれば、局長が紛争解決の援助をしたり、調停委員による調停を受けたりする制度はある。だが、双方が歩み寄って合意を得ることが原則で、強制力はない。結局、社長はセクハラを認めず、女性は慰謝料などももらえないまま精神的に不調になり、退職した。「調停は社長が利用しないと突っぱねれば、終わり。もっと強制的な制度がほしかった」と嘆く。

 セクハラを指摘された側が否定するケースは珍しくない。東京都狛江市では3月、複数の職員が高橋都彦市長から被害を受けているという疑惑が明らかになったが、市長は「身に覚えがない」と一貫して否定している。官民ファンド「クールジャパン機構」では、複数の女性社員が男性役員らからの被害を訴え、うち1人が損害賠償を求める訴訟を起こしたが、役員らはセクハラ行為はなかったと主張している。

 2016年度、全国の労働局に…

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