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 〈解説〉 仙台高裁は、震災前の防災対策の在り方を取り上げ、現場の教員以上に、校長や市教育委員会が平時から適切な備えをする責任があると指摘した。

 一審判決は、教職員の避難誘導が不適切と認める一方、市のハザードマップで浸水予想区域から外れていたことなどから、校長や市教委が危機管理マニュアルを見直す義務はなかったとしていた。小川浩裁判長はこの判断を見直し、市教委や校長らが「児童の命を確保すべき義務を負っていた」と明確に述べ、「過失がなければ児童の死亡を回避できた」と踏み込んだ。

 また、マニュアルについても、自治体が作った災害想定を過信せず、子どもの命を守るため、独自の立場から「批判的な検討」の必要性を示した。市教委も「不備があれば是正を指示する義務がある」と指摘した。積極的な情報収集と検証が求められるが、先生たちに負担増を押しつけることのないよう、一層の体制強化や連携が必要になる。

 遺族たちは「学校防災の礎になる判決を」と4年以上裁判を闘ってきた。原告の只野英昭さんは会見で「どうしたら子どもの命を守れるのか。これで同じ方向に進めると願いたい」と話した。小さな命がもう失われることがないよう、全国の自治体や学校が教訓を未来につなげなければならない。(山本逸生)

■マニュアル「見直し加…

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