拡大する写真・図版 デュエットを組む中牧佳南、乾友紀子組=東京辰巳国際水泳場

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 シンクロ、改め「AS」です――。4月にシンクロナイズド・スイミングから名称を変更したアーティスティックスイミング(AS)のジャパンオープン兼日本選手権が27日、東京辰巳国際水泳場で開幕した。なじみのない種目名を浸透させようと、選手たちも「良い演技を見せたい」と意気込む。

井村氏「なんのスポーツと…」

 「いまだに『シンクロの井村です』と自己紹介してしまいますわ」。26日、取材に応じた日本代表の井村雅代ヘッドコーチは苦笑いしながら話した。「長い間『シンクロ』に親しんできたんで、みなさんに『なんのスポーツ?』という思いはあると思う。アーティスになっても日本は強いという印象を植え付けないと」

 名称変更は、昨年7月の国際水泳連盟総会で決まった。2014年の仁川(インチョン)アジア大会(韓国)を見ていた国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が「これはアーティスティック(芸術)のほうがふさわしいのでは」と話したのが議論の発端。日本水連の本間三和子AS委員長によると、反発する国があったものの、最終的にはASになることで落ち着いたという。

 競技はかつてのように「シンクロナイズド(同調性)」が中心ではなくなった。アクロバティックな動作を取り入れたり、多様な表現をするために1人で演技したり。かつては「男子禁制」でもあったが、15年世界選手権から男女混合デュエットを採用するなど、競技は年々変化している。本間委員長は「名称変更によって、競技の魅力や幅をさらに広げないといけない」と言う。

日本水連も略称使用

 日本水連も4月から、公式ホームページの表記に略称の「AS」を使用している。井村ヘッドコーチの「井村シンクロクラブ」も「井村アーティスティックスイミングクラブ」として日本選手権に登場する。5月に登録名を変更する予定という「長野シンクロクラブ」を除き、四つのクラブはシンクロからアーティスティックスイミングクラブに変更した。

 チームとデュエットで銅メダルを獲得した16年リオデジャネイロ五輪の中心メンバー、乾友紀子(井村ク)とデュエットを組む中牧佳南(同)は「名前は慣れないけど、少しでも良い演技をして覚えてもらえるように頑張りたい」と話した。(照屋健)