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 複写機大手リコーが27日発表した2018年3月期決算(国際会計基準)は、本業のもうけを示す営業損益が1156億円の赤字(前年は338億円の黒字)、純損益は1353億円の赤字(同34億円の黒字)だった。いずれも過去最大の赤字で、6年ぶりの赤字転落となった。低迷する北米事業で1759億円の減損処理をしたのが響いた。

 08年に約1700億円で買収した米国の販売会社や、14年に約170億円で買収した米IT会社について減損処理に踏み切った。北米でペーパーレス化が進んで需要が伸び悩み、競合他社との競争も激化。想定した収益を見込めなくなったためだ。経費削減策として、北米で営業職を地元の販売会社に移すなど全世界で計8千人規模の人員削減も実施した。

 売上高は前年比1・7%増の2兆633億円だが、為替の影響による増収分を除くと1・3%減だった。

 19年3月期の業績予想は、売上高が1・1%減の2兆400億円、営業利益は800億円、純利益は470億円。「拠点の再編や事業の選別で稼ぐ力は向上した」(山下良則社長)として黒字転換を見込む。

 ただ、スマートフォンやタブレット端末の普及で、ペーパーレス化は今後も進む見通しだ。リコーは売上高の約8割を複合機などのオフィス向け機器で稼ぎ、同業他社より複合機への依存度が大きい。ペーパーレス化の影響は大きく、再び成長軌道に乗せるのは容易ではない。(北川慧一)