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 平日は睡眠不足で、土日に寝だめ――。ため込んでしまった「睡眠負債」を少しでも返済するため、ゴールデンウィーク(GW)をどう過ごせばいいのか。国立精神・神経医療研究センターで睡眠を研究する三島和夫さんに聞いた。

国立精神・神経医療研究センター・三島和夫さんに聞く

 長期休暇では、日頃のうっぷんを晴らすように、好きなだけ長く寝る。起床時間が遅くなるので就寝時間も遅くなり、終盤には完全な夜型生活に――。これが、ゴールデンウィークで一番避けてほしいパターンです。

 特に注意が必要なのが、「夜型の人」です。人には「夜型」「朝型」「中間型」の3タイプいます。(自分がどの「型」かは、国立精神・神経医療研究センターが医療機関などと共同で作った「睡眠医療プラットフォーム」のサイトhttp://www.sleepmed.jp/q/meq/meq_form.php別ウインドウで開きますで簡易診断ができます)

 日本では、「早寝早起きは本人の努力次第」という「神話」が根強いですが、全人口の2割程度とされる「夜型」傾向が強い人の多くは、体質的に早起きが苦手。普段は努力して早起きして学校や仕事に行っていても、長期休暇に入ると一気に夜型生活に逆戻りしがちです。

 体質的に「夜型の人」がいったん夜型生活になってしまうと、早寝早起きに戻すのは大変です。このため、長期休暇中も睡眠のスタイルは大幅に変えないことが大切です。就寝時間は普段と同じに、寝不足ならいつもより2時間程度遅めに目覚ましをかける程度で。二度寝はしないこと。

 午前中の太陽光は体内時計を早める効果が高いため、できれば昼前に30分程度は外出することをお勧めします。自宅にいる場合も窓辺に座ってみたり、カーテンを開けたりしましょう。日中に眠かったら、夜の就寝時間に影響がでないように1時間程度の昼寝をしてみてください。

 「睡眠負債」を一日で完済するのは無理です。ほどほどの寝坊を続けて何日間かかけて、解消することが大切です。根本的な解決には、仕事や学校がある普段の日の睡眠改善が欠かせません。

 ただ寝不足が慢性化すると、本人では自覚ができないことがあります。どこかの部屋に入って臭いを感じても、しばらくするとわからなくなりますね。同じように寝不足状態に体が慣れてしまい、日中の眠気も感じなくなってしまうのです。寝不足の自覚を持たないまま、病気のリスクを日々上げている人が多いのが日本の現状です。(聞き手・長富由希子)