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 米通商代表部(USTR)は27日、各国による知的財産侵害の状況をまとめた年次報告書を発表し、中国を「優先監視」の対象とした。14年連続だ。中国による米企業の知財侵害は、両国の通商紛争の最大の争点の一つ。「緊急に是正が必要」と改めて指摘した。

 報告書は「通商法スペシャル301条」に基づく。中国が2017年に進めた知財関連の改革について「歓迎する」としつつも、「主な米側の懸念は手つかずだ」と指摘。中国が米企業に技術移転を強要したり企業秘密を盗んだりしている、との主張を盛り込み、中国に是正を求めた。

 ライトハイザーUSTR代表は財務長官ら米政権幹部とともに来週にも中国を訪れ、貿易不均衡や知財の問題を協議する。27日に電話会見したUSTR高官は「交渉について推測はできないが、報告書は知財を巡り米企業が直面している問題を網羅しており、明らかに米側の最大の関心事だ」と述べた。

 「優先監視」の対象には中国のほか、北米自由貿易協定(NAFTA)をめぐり再交渉のさなかにあるカナダなども入った。(ワシントン=青山直篤)