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 「睡眠負債」という言葉を知っていますか――。日々の睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼす恐れのある状態で、昨年の新語・流行語大賞のトップ10にもなった。関心の高まりを受け、睡眠関連のビジネスが広がっている。

オーダー枕、売れ筋は2万5千円

 4月24日、大阪府高槻市の駅前にある「眠りショップわたや館」。「スリープマスター」の専門資格を持つ店員が「苦しくありませんか」と声をかけると、ベッドに横たわった同市の平田由紀さん(48)が左右に寝返って感触を確認した。

 昨秋に買ったオーダーメイド枕の高さを調べてもらっていた。首や肩のこりがひどく、夜中に起きてしまうのが悩みで、通っている鍼灸(しんきゅう)院からわたや館のことを聞いたという。平田さんは「枕が気にならなくなり、夜中に起きるストレスが減った」。こりも和らいだと感じている。

 競輪選手として全国を回る同市の男性(31)は「競技場近くの宿舎であまり眠れてない」のが悩みだ。レースに集中するため、遠征用の枕を新調するという。

 わたや館の鳥居博昭店長は「睡眠への関心は格段に高くなった」と話す。オーダー枕は2種類あるものの、高額な2万5千円(税抜き)のタイプが人気だ。五輪で活躍するスポーツ選手らが体調管理で睡眠を重視していることが知られ、「1日を気持ちよく始めるには就寝中が大事だと考える人が増えた」とみる。

 矢野経済研究所の推計によると、ベッドリネン・寝具の市場規模は2016年で約6800億円。高級寝具を備え、「快適な睡眠」を売りにするホテルや旅館が増え、近年拡大した。

ベストセラーやアプリも

 書籍では、昨年に刊行された「スタンフォード式 最高の睡眠」(西野精治著、サンマーク出版)が30万部を超えるベストセラーに。不眠症状などを緩和する一般薬「催眠鎮静剤」は、17年度までの5年間で15%伸びた(アンテリオ調べ)。KDDI(au)など携帯大手3社も、スマートフォンのアプリを使った睡眠サービスを展開する。

 大塚家具は睡眠をテーマにした専門店「グッドスリープファクトリー」を全国12店で展開。接客向上のため、寝具大手が認定する資格「スリープアドバイザー」の取得も促し、すでに大塚社員の半数を超える813人が持つ。西川産業(東京西川)は快眠指導のサービスを昨年から実施。コイン大の計測器をつけてもらい、運動量や睡眠時の姿勢などを調べ、眠りの質が高まるように助言する。4月からは、枕元に専用センサーを置いて寝室環境を測るサービスも東京都内2店で始めた。

 明確な定義は難しいが、睡眠ビジネス市場はすでに1兆円以上とも試算され、さらに広がる勢いだ。

 衣料品大手のしまむらは5月下…

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