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 生まれた子どもに「居場所」の意味を込めて椅子を贈る「君の椅子」プロジェクトの2018年モデル発表会が28日、北海道東川町の地域交流センターであった。

 スタートから13代目となる椅子のデザインは、公益財団法人日本デザイン振興会会長も務めるデザイナーの川上元美氏=東京都=。背もたれに、子どもがのぞけるような二つの小さな穴があるデザインだ。川上氏は「その居場所での君の懐かしい記憶を家族や君の育った環境への愛着とともに心の中にとどめてくれるとうれしい」とコメントを寄せた。

 今年は東京電力福島第一原発事故で全村避難を余儀なくされ、帰村率がなお約2割の福島県葛尾村がプロジェクトに参加。篠木弘村長も駆けつけ「子どもは村の宝で、復興に向けた希望の光。子どもが生まれたら、まだ帰村していない子どもにも直接届けに行く。年度の最後には、その年生まれの子どもみんなに椅子を持って村に集まってもらい、絆を深めてもらいたい」と述べた。

 発表会では東川、剣淵、愛別、東神楽で今年生まれた子どもたちに早速、椅子が贈られ、記念撮影。プロジェクトの磯田憲一代表は「葛尾村の参加で、地域と人のかかわり方がもう一度、問われてくると思う。村外の村民にも椅子を贈るという葛尾のこれからに希望があることを、心から願っている」と話した。(本田大次郎、秋野禎木)