【動画】ネコのたたりを鎮めた「猫寺」で春の大祭 化け猫みこしが初登場=村上伸一撮影
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 「猫寺」の通称で知られ、猫のたたりを鎮めるため17世紀に建てられたと伝わる熊本県水上村岩野の「生善(しょうぜん)院」で29日、春の大祭があり、化け猫の張りぼてを載せたみこしが初登場。見物客らを楽しませた。

 地元の伝承によると、人吉・球磨地域を治めていた相良藩に謀反のぬれぎぬを着せられ息子を殺された母親が、相良藩にたたりがあるよう念じて自殺。道連れになった愛猫「玉垂(たまたれ)」がその後、夜叉(やしゃ)や美女に化けて藩主を苦しめた。相良藩はたたりの恐怖から逃れるため「生善院」を建て、母や息子、ネコの霊を慰めたという。

 猫寺は50年以上前までは参拝客でにぎわっていたそうだが、周辺の過疎化が進んで祭りが50年近く途絶えていた。10年前に住職になった千葉弘実さん(50)が祖父母の世代の檀家(だんか)から強い要望を受けて、2010年に大祭を復活。「今年は猫寺ならではの特色を出したい」とさらに意気込み、化け猫のみこしを企画したという。

 猫寺ではこま犬の代わりにネコの像が正門の両脇に置かれ、境内には玉垂のかわいい石像もある。近所のネコが木陰の涼しさを求めてやってくるほか、寺内に居着いたネコが3匹いるという。(村上伸一)