牧野愛博=ソウル、小野甲太郎
2018年4月30日00時06分
北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は27日の南北首脳会談で、「いつでも日本と対話する用意がある」と文在寅(ムンジェイン)韓国大統領に伝えた。韓国大統領府が29日午後、発表した。文氏は同日午前に安倍晋三首相と電話で約40分協議し、これらの日朝関係をめぐる金氏とのやり取りを伝えたという。拉致問題についても、金氏に提起したと説明した。
韓国大統領府の説明では、文氏は南北会談で金氏に、「安倍首相も北朝鮮と対話する意思があり、特に過去の歴史を清算して、日朝国交正常化を望んでいる」と伝えた。金氏も対話の意思を示したという。
北朝鮮関係筋によると、北朝鮮当局は党幹部らに対し、米朝首脳会談が成功した場合、次に日朝首脳会談に臨む方針を示している。北朝鮮は国交正常化に伴う日本からの経済支援を念頭に、日本が関心を示す日本人拉致問題への対応について、すでに検討を始めている模様だという。
これに対し、日本政府高官は29日、「(北朝鮮と)対話をしないと問題は解決しない」と語った。外交筋によると、日本は北朝鮮との外交関係が深いスウェーデンやモンゴルなどを介して、北朝鮮に対して日朝首脳会談を開きたい考えを伝えているという。米朝首脳会談に続いて、日朝首脳会談が開かれる可能性もある。
安倍首相は文氏との電話協議の後、韓国の徐薫(ソフン)国家情報院長と首相官邸で面会した。記者団に対し、「米朝首脳会談の機会を生かして拉致問題が前進するよう、これからも全力を尽くしていきたい」と強調。6月までに予定されている米朝首脳会談への期待感を示した。「今後さらに日韓、日米、日韓米で連携しながら(北朝鮮の)核兵器を含む大量破壊兵器、あらゆる弾道ミサイルの廃棄に向け、努力していきたい」とも語った。(牧野愛博=ソウル、小野甲太郎)
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朝日新聞国際報道部