拡大する写真・図版 会見で笑顔を見せる遠藤航選手=2018年5月31日、さいたま市緑区の埼玉スタジアム、米田悠一郎撮影

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 青きサムライたちが、初の大舞台に挑む――。31日に発表されたサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表は、23人中12人が初選出となった。選手の地元では活躍を期待する声が上がった。

 代表初選出の柴崎岳(26)が卒業した青森山田高校(青森市)サッカー部の黒田剛監督(48)は、部室で部員らとテレビで会見の様子を見守った。「この日を待っていた。サッカー不毛の地と言われた青森で、雪の中で練習してきた少年が夢を与えてくれた」。2010年のW杯南アフリカ大会は、高校生だった柴崎と現地で観戦したという。「当時は世界の舞台をいつか目指そうと話していた。大舞台で結果を出してほしい」

 同じく初選出となった遠藤航(25)。南戸塚中(横浜市)時代の恩師、大野武さん(45)は「世界を相手にどれだけできるのか期待したい」と話す。当時は無名のサッカー部。遠藤が入学する1年前まで、部にはゴールもなく休止状態だった。「チームには初心者もいて。航も『地域では上手な子』くらいの印象でした」

 それでも中学の卒業文集には、10年後の夢を「日本代表になって活躍すること」と書いた。それからちょうど10年。「まさかここまで来るとは」と大野さんは感慨深そうに話した。(板倉大地、高野遼、藤木健

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 サッカーW杯ロシア大会の日本代表に選出されたJ1セレッソ大阪のMF山口蛍(27)は三重県名張市出身。前回のブラジル大会に続く2度目の選出に、地元の関係者も喜びに沸いた。

 山口の父憲一さん(51)は「正直ほっとした」と取材に話した。前回大会後、ドイツに移籍したが、思うように結果を残せず、はい上がって代表をつかんだ。「球際には強くなったし、攻撃への意識も高くなった。4年間で積み重ねたものをプレーで発揮してほしい」と憲一さん。ロシアで応援する予定だ。

 名張市の市民センターでは約30人がテレビ中継を見守った。地元住民で作る「蛍サポータークラブ」の池上貞子さん(74)は「小さい頃から見ているので孫のような存在。けがをしないように頑張ってほしい」とエールを送った。(広部憲太郎、吉住琢二)

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 遠藤航 「小さい頃からの夢だったW杯に選ばれて、うれしい。試合に出場する覚悟を持ってやっていきたい。若い力が日本代表には必要。僕らリオデジャネイロ五輪組もいい準備をして、競争できたらいい」