中東の対立、同情より同感を バレンボイム氏が語る共存

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ベルリン=石合力
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 対立する相手との対話や共存は可能か――。パレスチナ人の思想家、故エドワード・サイードとの出会いをきっかけに、音楽を通じてその可能性を探る世界的指揮者兼ピアニストのダニエル・バレンボイム氏(75)。アルゼンチン出身のユダヤ人イスラエル国籍を持つ彼は、パレスチナとの対話を試み、自国の対パレスチナ占領政策を鋭く批判してきたことで知られる。イスラエル建国とパレスチナの大破局(ナクバ)から70年のいま、混迷を深める中東、そして世界の状況は彼の目にどう映っているのか。

 インタビューしたのはトランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定し、米大使館を移転してから10日後だった。移転決定に抗議して昨年12月、イスラエル紙に「2国家共存の解決策に関心を持つ全ての国はまずパレスチナを主権国家として承認すべきだ」と寄稿した。

 「それが起きるはずがないことは分かっている。イスラエル政府にその気は全くないのだから。でもスパイになってイスラエルの政治家の頭の中をのぞいてみたい。一体、どうやってこの紛争を終えるのかと」

 「あらゆる紛争には両当事者がいる。双方に正しい部分と相手にとって受け入れがたい部分がある。でも中東紛争では、国家と軍隊を持つイスラエルに、より大きな責任がある」

 一方で20世紀初頭のユダヤ…

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