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 3日は憲法記念日。憲法のあり方や平和を考えるイベントが、県内各地で催された。

護憲派・改憲派、それぞれ集会

 県護憲平和フォーラムは鹿児島市で集会を開き、京都大の高山佳奈子教授が「改憲=壊憲を阻止するために」と題して講演。約270人が聴き入った。

 高山教授は自民党の憲法草案について「平和主義や基本的人権の尊重、表現の自由などをないがしろにする」と指摘。「9条を変えて平和主義を放棄することは、憲法全体を台無しにして日本が日本でなくなることだ」と訴えた。

 参加した同市の公務員、湯浅慎太郎さん(47)は「憲法を取り巻く課題が理解できた。普段もっと気軽に議論できる雰囲気作りも大事と感じた」と話した。

 憲法改正を訴えている「美しい日本の憲法をつくる県民の会」も同市でフォーラムを開催し、約300人が集まった。

 ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「国民をきちんと守る体制をつくるため、自衛隊を憲法に書き込むべきだ」とビデオメッセージを寄せ、尾辻秀久参院議員や一般市民の女性ら6人が憲法改正の必要性を主張。自衛隊の活動を紹介する映画を上映し、憲法改正の国会発議をめざす決議を採択した。

 同市の会社員、上笹貫(かみささぬき)千里さん(48)は「災害時をはじめ、私たちを守ってくれているのは自衛隊。努力に報いるためにも憲法に明記すべきだ」と話した。(町田正聡)

「子どもに残そう」鹿屋で駅伝大会

 鹿屋市では3日、「平和憲法を守る大隅地区駅伝大会」が開かれ、「子供に残そう平和憲法」などと書かれたゼッケンをつけたランナーが市中心部を駆け抜けた。

 開催は52回目で、12チームが参加。市役所前を発着する7区間8・4キロのコースを走り継いだ。

 開会式では「平和と民主主義、基本的人権を守る闘いとあわせ、反核・反原発の運動をすすめる」という大会アピールを採択。米軍のKC130空中給油機訓練やMV22オスプレイが参加する海上自衛隊鹿屋航空基地での訓練への反対も盛り込んだ。(周防原孝司)

特攻の戦没者 知覧で慰霊祭

 旧陸軍の特攻基地があった南九州市知覧で3日、知覧特攻基地戦没者慰霊祭があった。遺族184人ら約800人が参列し、太平洋戦争末期の沖縄戦で亡くなった1036人の冥福を祈った。

 知覧特攻慰霊顕彰会が主催し、今年で64回目。参列者は会場の知覧特攻平和観音堂で焼香や献花をし、特攻の史実や平和の尊さを後世に語り継ぐことを誓いあった。

 遺族代表の込茶三郎さん(88)=東京都=は、万世基地から出撃した兄の章さん(当時22歳)が、両親に宛てた遺書で親孝行できなかったとわびていたことなどを紹介。「戦後73年、残された家族や関係者も高齢になった。特攻隊員たちの尊い命が世界の恒久平和に資することを望みます」と述べた。

 特攻隊員の遺品などを展示している知覧特攻平和会館によると、隊員は宮崎の都城や熊本・健軍など九州各地や台湾などの基地から出撃。戦死者の半数近くが知覧基地から飛び立ったという。(ライター・知覧哲郎)