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 ユダヤ人が中東パレスチナにイスラエルの建国を宣言してから14日で70年を迎える。15日はパレスチナ難民が70年前に故郷を追われたことを心に刻む日だ。親イスラエルのトランプ米大統領はエルサレムをイスラエルの首都と宣言し、14日に米大使館を商都テルアビブからエルサレムに移す。首都宣言で緊張が高まり、和平が遠のいた両者に共生できる希望はあるか。(エルサレム=渡辺丘、杉崎慎弥

 4月22日、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラエルとの境界フェンス付近。フェンスの先にはイスラエル兵が銃を構え、ガザ地区をにらんでいた。

 「この70年、望郷の思いは募る一方だ」。同地区のパレスチナ難民の元中学校長、アフマド・アブドラさん(72)がつぶやいた。毎週金曜、同地区で行われるイスラエルへの抗議デモに参加し、「故郷に戻る」と訴える。イスラエル軍はデモに実弾を発射し、子ども5人を含む40人超が死亡、7千人超が負傷した。

 アブドラさんの故郷は、境界フェンスを隔てて約20キロ北のイスラエル領にある。1948年春、ユダヤ人に追い出され、逃げる途中に銃撃を浴びた。兄と姉の7人は命を奪われ、幼いアブドラさんを抱きしめて守った母は背中を銃撃されて重傷を負った。アブドラさんも左足に被弾した。

 故郷には今、パレスチナ人の住民はおらず、ユダヤ人だけが住む。「こんな不正義はもうたくさんだ」

 4月18日、エルサレム近郊の小村の跡地。イスラエル建国までここに住んでいたパレスチナ難民のアリ・ムハンマドさん(80)は、48年春に起きたことが忘れられない。長老が「ユダヤ人が来る! 逃げないと殺される!」と大声で警告すると、住民約300人は急いで村を去った。

 その3年後、ムハンマドさん一家はエルサレムの旧市街に家を建てた。だが、66年、旧市街を統治していたヨルダン当局から退去を命じられ、再び家を失った。以来、東エルサレムに住む。ムハンマドさんは「いつか生まれ故郷に戻るのが夢」と語る。

 ガザ地区のパレスチナ難民の元小学校教員、マフムード・ドゲイシュさん(84)はイスラエル南部の村の出身。48年5月、武装したユダヤ人に村が包囲され、着の身着のままで逃げた。自宅は焼かれ、ガザ地区に移住した。

 イスラエル建国に伴い、パレス…

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