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 高校野球の春季茨城県大会は6日、J:COMスタジアム土浦で準決勝2試合があり、選抜出場の明秀日立が7―0(7回コールド)で水戸商を下し、常総学院は7―1で霞ケ浦に勝利した。勝った2チームは19日から千葉で開かれる関東大会に出場する。

 今年の常総学院はいままでと少し違うようだ。確実に1点を取りにいく試合巧者の印象が強かったが、佐々木力監督は「バントなど小細工だけでは全国で通用しない。1点ではなく2、3点を取る野球をしている」と言う。

 この日の準決勝ではバントのサインは出すが、ストライクが来るであろうカウントになればリセット、「打て」のサインに変わる。結果的に送りバントはゼロだった。

 0―0の二回は、先頭の5番大久保龍成が安打で出塁して無死一塁。次打者の斉藤勇人が左中間二塁打を放って二、三塁とチャンスを広げ、谷田部健太の左犠飛で先制点を奪った。2点ずつ奪った三、四回も連打が光った。

 2003年の第85回全国選手権大会で優勝したチームの主将を務めた松林康徳部長は、「木内(幸男)監督は、そっくり返って長打を狙うような打撃は注意していたが、佐々木監督はそれを認めている」と話した。しかし、単純に「思い切り振れ」ということでもない。

 「木内監督時代は選手に試合、球場の状況を把握させていた。それは今も忘れてはいない。例えば、普段の打撃練習でも風がフォローなら『なんで柵越えできないの』と励まし、向かい風のときは『なんでホームランを狙ってんの』なんて声をかける。僕らの時も茨城の球場はライトにフォローの風が吹くからライトを狙った。甲子園は浜風があるから『レフト風』とよく言っていた」と教えてくれた。

 強打に転じたきっかけは全国的な傾向もあるが、常総学院の事情もある。佐々木監督は「僕も就任当初は機動力野球を掲げて小柄な左も起用したこともあるが今年は大柄な右打者がそろった。ホームランを打てるやつはホームランを打とうと言ってきた」と話す。4番藤川寿真ら中軸の3人を含め、身長180センチ以上の選手が並ぶ。左打者が多い近年に珍しく、先発オーダー9人はすべて右打者だった。

 7日の春季茨城県大会決勝の相手は強打が売りの明秀日立。今夏に向けた試金石になりそうだ。(坂名信行)

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