[PR]

 焼く、煮る、蒸すに次ぐ「第4の調理法」とも言われる低温調理。温度の管理が難しいとされるなか、家庭でも手軽にできる調理器具が注目されています。

 友人を招いてホームパーティーをよく開くという大阪市北区の男性会社員(42)はゴールデンウィークの連休中、自宅で子羊の骨付き肉を調理していた。かつては火加減を見続けなければならなかったが、鍋に入れた低温調理器が温度や時間を管理。「おもてなし料理が楽につくれるようになりました」。できあがった肉はやわらかく、肉汁までうまみが詰まっていた。

 レストランでの低温調理は専用器具を使ったり、こまめに状態をチェックしたりと家庭でやるにはハードルが高い。だが、電熱ヒーターと温度センサーなどを組み合わせた低温調理器は、主に真空パックした食材を水をはった鍋に入れてじっくりと温めていくやり方。料理ごとに温度と時間を設定するだけで、本格的な味を実現できる。

 海外製のシンプルな低温調理器が販売されると、SNSや雑誌で話題になった。日本の企業も相次いで売り出した。ヨドバシカメラマルチメディア梅田(大阪市)は、低温調理器の問い合わせが増えたため、年明けに専用売り場を新設。いまは在庫切れが続く状態だ。刃物メーカーの貝印は、3月に低温調理器を発売。食材を真空包装できる専用機器とのセット売りなどを掲げ、年間目標出荷数は半年近く前倒しで達成しそうだという。

 ただ、低温調理には注意も必要だ。厚生労働省は飲食店などの事業者に対して、肉の中心部を75度で1分間以上か、それと同じ程度で加熱するよう指導。家庭でも包丁やまな板を清潔に保ち、低温に応じた十分な加熱時間が求められる。(久保田侑暉)

0.5度刻みで調整可能

 貝印の「カイハウス アイオ・ザ・スービッドマシーン」は、1~95度の設定温度を0.5度刻みで調整できる。食材を真空包装できる専用機器がセットでつくのが売りだ。少量の調味液とともに真空で包装できるという。購入者限定で調理レシピも公開している。希望小売価格は5万円。

使い勝手いい 長いコード

 キッチン家電メーカーのスタイラックスが昨年10月に発売した「GLUDIA(グルーディア)低温調理器」は、電源をとるコードの長さが2.1メートルあり、キッチン以外でも使えるようにした。ボタンを少なくし、簡単な操作で温度と時間も調整できる。希望小売価格は1万9800円。

終了1分前にお知らせ

 雑貨メーカーの富士商の「Felio(フェリオ) スーヴィードクッキング」は昨年12月に売り出し、すでに3千台を売り上げたという。0.5度刻みで95度まで温度を設定でき、加熱の開始直後と設定時間終了の1分前に電子音で知らせてくれる。希望小売価格は1万8千円。

炊飯器 均一に加熱

 鋳造メーカーの愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」は炊飯をメインにした商品だが、均一に加熱できるため低温調理にも使える。温度は30~95度で1度刻みでの設定。パンやヨーグルトなどの発酵もできる。5合炊きモデルは7万9800円、3合炊きは6万4800円。

     ◇

 家電量販店やオンラインショップで購入できる商品から選びました。いずれも価格は税抜き

加熱温度と時間の目安

【ローストビーフ】 牛肉350グラム/58度/100分

【ポークソテー】 豚ロース190グラム/75度/25分

【煮魚】 赤カレイ130グラム/75度/45分

【蒸し鶏】 鶏むね肉250グラム/70度/50分

【温泉卵】 卵1~6個/68度/25分

【グラッセ】 ニンジン1本/95度/30分

※貝印の「カイハウス アイオ・ザ・スービッドマシーン」取扱説明書から抜粋。調理時間は目安で、食材の大きさなどで異なる(きりとりトレンド)

こんなニュースも