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 福島県飯舘村の菅野典雄村長は7日、村唯一の高等教育機関である県立相馬農業高校飯舘校=今春募集停止=について、村立高校として存続させる案を断念すると表明した。財政負担や安定的な生徒数の確保などをめぐり、村議の多くから懸念が示されたことを受け、判断したとみられる。

 同日開催された村議会全員協議会後、菅野村長は会見で「村立化への私の思いが強すぎて関係者にご迷惑をかけた。高校ではない形で、若い人が1人でも村に足を踏み入れる次の手を考えていきたい」と述べた。

 飯舘校は原発事故後、福島明成高校(福島市)内のプレハブ校舎に移転。一昨年、昨年と入学者が定員40人を下回る状況が続き、今年度は2、3年生計23人。生徒確保の見通しが立たないとして県教育委員会は昨秋、募集停止を決めた。

 村は県、国との飯舘校の「在り方に関する検討協議会」で県内初の村立高校化を提案。「食と農」に重点を置くなど教育の特色化を打ち出していた。今後、県や国と県立としての存続が可能か再協議する。

 菅野村長は同日県庁を訪れ、鈴木淳一県教育長に経緯を説明し、陳謝した。会合後の取材で鈴木教育長は「村立化に期待を持っていただけに残念だが、村の結論を尊重する。県立での存続はハードルが高く、改めて議論を整理したい」と述べた。(古源盛一)