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 国内最高峰の自転車ロードレース、クリテリウムが7月1日、広島市で初めて開かれる。主催する全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)の片山右京理事長が10日、市役所を訪れて大会をPRした。

 クリテリウムは、フランス語で「選抜競技」を意味する。21チームが全国各地を回る「Jプロツアー」の一環で、各レースの獲得ポイントをもとに、日本一のチームと選手が決まる。初開催の広島市では、西区の商工センターで1周1・7キロのコースを30周(51キロ)してトップを争う。

 市役所を訪れた片山理事長は「自転車のロードレースは、時にはライバル同士が励まし合うこともあり、様々なことを学べるのも魅力。子どもたちや親子連れに見て欲しい」と語った。

 地元チームの「ヴィクトワール広島」の中山卓士監督は「念願がかなった。広島はスポーツを応援する土壌が日本一。いい結果を出して、広島のプロスポーツの仲間入りを果たしたい」と話した。

 観戦は無料で、午後0時20分からはプロ選手と一緒に自転車で走る「パレードラン」も開催。アマチュア選手のレースもある。雨天決行で、荒天時は中止。前日の6月30日には、三原市の中央森林公園サイクリングコースでJBCF主催の西日本ロードクラシック広島大会も開催する。

「名前呼んで応援して」

 クリテリウムの広島市初開催に向け、地元チーム「ヴィクトワール広島」の選手にも力が入る。10日現在、21チーム中5位。結成4年目で過去最高順位につけており、中山監督は「期待を上回っている」と話す。原動力の一つが、昨年に加入した藤岡克磨選手(27)だ。

 徳島県出身。1歳上の兄を追い、高校から自転車競技を始めた。ジュニアの日本代表にも選ばれ、大学中退後にプロツアーに参戦した。

 2014年12月に引退して営業マンに転身したが、ある時、競技への未練がくすぶっていることに気がついた。「自転車レースのスピード感を忘れられなかった」と振り返る。

 昨年4月、復帰しようと1人で練習を始めた。知り合いだったヴィクトワールの中山監督に「自転車に乗りたくなったんです」と電話で話すと、チームへの合流が決まり、すぐに会社を辞めて広島に駆けつけた。

 自転車レースで選手たちは、時速60キロ前後で競り合う。ゴールが迫ると前に出ようと体をぶつけ、腕で押し合うこともある。身長167センチに体重54キロと小柄ながら、激しいぶつかり合いにも負けない。「びびっていたら負けるから『やられる前にやれ』と思っています」と笑顔で語る。

 クリテリウムでの目標は、チーム・個人での表彰台。「チームカラーのオレンジを身につけ、選手の名前を呼んで応援してほしい」(松崎敏朗)