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 南米原産で強い毒をもつ外来種のアリ「ヒアリ」を迅速に判別できる検出キットを、国立環境研究所が開発した。DNAを検出することで、従来は数日かかった判別が約2時間で可能だという。環境研が8日発表した。早期の防除につながると期待される。

 ヒアリは赤茶色で体長2・5~6ミリ。刺されるとやけどのような激痛が走る。海外ではアナフィラキシーショックによる死亡例もある。国内では昨年5月に兵庫県尼崎市内で初めて発見された。中国からのコンテナに紛れ込んで侵入したとみられ、昨年11月までに12都府県で26例の報告があった。

 国内への定着を防ぐには、迅速な防除が必要だ。だが、在来のアリと見分けがつきにくく専門家による鑑定が必要だったため、判別には数日かかっていた。

 環境研が開発した手法は、ヒアリのDNAを試薬で検出する。ヒアリと疑われるアリをすりつぶして試薬を加えれば、2時間程度で結果が出る。脚1本でも検出可能だという。

 今後、使い勝手や精度を検証し、自治体などへの配布も検討する。環境研生態リスク評価・対策研究室の五箇公一室長は「キットを使えば監視の目が広がり、侵入初期の段階で見つけられる率が上げられる。在来アリの誤った駆除や無駄な薬の散布も防げる」と話している。(川村剛志)