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「ホスピスという響きは死のイメージが強いから、『こどもホスピス』という名称はやめた方が良いのではないかということを何度か言われました。でも、ホスピスの語源は巡礼者が疲れから回復する場所。子どもとその親にとって『第二の家』のように安らげる楽しい場所をつくり、イメージを変えていこうと思いました」(NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト代表理事、田川尚登さん)

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コラム「がん 当事者のことばから」
26歳でがんになり、2度の再発も経験した朝日新聞記者の上野創(46)のコラム「当事者のことばから」。これまでに出会った、様々な患者やその家族らの言葉を紹介してつづります。

 約3カ月前の2月11日、横浜で「第1回、全国こどもホスピスサミット」が開かれました。(記事はこちら https://www.asahi.com/articles/ASL2D2DB7L2DUBQU001.html)。医療者を含め、各地で活動する関係者が集まり、交流しました。

 主催した横浜こどもホスピスプロジェクト代表理事の田川さんと話していて、印象に残ったのが冒頭の言葉でした。「ホスピス」という言葉を使うと、「死にゆく子どもが過ごす場所」というイメージが強くなり、利用者も一般の人も、近寄りがたく感じてしまうのではないかと、外部の方から指摘されたそうです。

 私はがんと診断された後、病がさらに進行した場合のことを想像し、終末期の孤独と苦痛を和らげるホスピスケアの存在を頼もしく感じました。一人ひとりの尊厳や希望を大切にするホスピス運動の哲学にも共鳴したので、「避けた方が良い」という意見には悲しい気持ちになりましたが、「そう考える人もいるだろうなあ」とも思っていました。

大人向けホスピスとの違い

 そもそも、「こどもホスピス」はどのぐらい世の中に知られているのでしょう? 大人向けと異なる部分があることはご存じでしょうか。

 違いの一つは、がんなどの重い病気をわずらう子どもと家族だけでなく、「医療的ケア」が必要な子どもと親も利用するという点です。医療的ケアとは、チューブなどで胃に栄養を流し込んだり、喉(のど)にあけた穴から1日に何度か管で痰(たん)を吸い出したり、呼吸を補助する機械を調整したりといった行為のこと。医療技術の発達で、赤ちゃんの命が救えるようになってきましたが、障害が残り、この医療的ケアが必要な子も増えています。

 重い身体障害と知的障害が重複…

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