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 「異例中の異例」――。10日の衆院予算委員会で、首相秘書官の経験がある江田憲司議員(無所属の会)は、柳瀬唯夫・元首相秘書官が加計学園の関係者と首相官邸で面会したことについて、そう表現した。秘書官が、事業者など外部の人と官邸で面会するのはどんなケースなのか。

 江田氏は「総理(首相)秘書官は総理大臣と一心同体。許認可や補助金の対象事業者と会うと、それは総理に累が及び、疑念を招く」と指摘。通常、陳情や要望に来る事業者や自治体関係者は「内閣府や役所の担当部署に来て、必要があれば首相秘書官に担当部署から報告がある」と説明した。

 一方、細川護熙首相の秘書官を務めた成田憲彦・駿河台大学名誉教授は朝日新聞の取材に、「首相と個人的なつながりがある人や、首相が関心を持っている人と会うことは、特殊なケースとしてある」と話した。

 加計学園の獣医学部新設計画をめぐり、愛媛県職員が作成した文書には、柳瀬氏が「首相案件」と伝えたとの記述がある。この点について成田氏は「霞が関では総理が関心を持っているものを『総理案件』と呼ぶので、メモしたのだろう」とみる。内閣副官房長官を経験した男性は「総理の代理人として動く首相秘書官が会えば、それは『総理案件』になる」と話した。

 事業者との面会について、安倍政権下の官邸はどうなのか。現役の複数の官邸関係者によると、首相秘書官の担当によって加計学園のような事業者と面会するケースがあったり、会わない場合があったりするようだが、官邸幹部は事業者との面会について「慎重にやるのが普通だ」と指摘する。