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 米ゼロックスの経営陣が、富士フイルムホールディングス(HD)による買収計画をめぐって揺れている。9日、富士フイルムとの間で買収条件の再交渉に乗り出す方針を表明。ただ、富士フイルムは条件の見直しに慎重だ。買収計画に反発する大株主による揺さぶりも続いている。出口が見えないまま、買収劇は混迷を深めている。

 米ゼロックスの取締役会は9日、全株主に宛てた書簡を公表した。富士フイルムと共同出資する富士ゼロックスとの経営統合で事務機器業界のリーダーとなり、年17億ドル(約1900億円)のコスト削減が見込めるなどとして買収受け入れの利点を強調しつつも、自社の株主の利益を最大化するため「より優れた条件について交渉を再開する」との方針を記している。

 米ゼロックスは1日、買収計画に反対する著名投資家のカール・アイカーン氏ら大株主2人といったん和解に向けた合意を結んだが、2日後に合意を失効させて富士フイルムとの共闘路線に戻った。

 書簡では、「この数週間の出来事は不安を招いた」と釈明。大株主との和解後に「株価が12%超下がり、多くの株主が和解に反対だと判明した」ために、合意を失効させたなどと説明した。大株主側が「富士フイルムとの統合を直ちに終わらせなければ、戦争に突入する」と圧力をかけてきたことも明らかにした。大株主2人の持ち株比率は計12%を超え、経営への影響は無視できない。

 一方、大株主側は7日、「1株…

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