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 柳瀬唯夫・元首相秘書官が学校法人「加計学園」の関係者と3回面会したことを認めたことで、同学園の獣医学部新設について首相官邸側の関与があった可能性がさらに強まった。

 これまで獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と言われたと記された文科省の文書が見つかり、前川喜平・前文科事務次官は首相補佐官から「総理は自分の口からは言えないから自分が代わって言う」と言われたとも証言。4月には、柳瀬氏が「本件は、首相案件」と述べたとされる愛媛県の文書も明らかになった。

 そして今回、首相側近の柳瀬氏が、直接の利害当事者である加計学園関係者と面会していたことが判明。すでに明らかになった数々の文書や証言と合わせ、獣医学部新設の手続きに首相周辺による関与を疑わせる客観的な「証拠」が、さらに積み上がった格好だ。

 加計学園問題は、一獣医学部の新設の是非にとどまらない。安倍政権下での行政の手続きが「国政の私物化」だったとも取られかねない問題で、政治の信頼を揺るがすものだ。柳瀬氏のほか、文書や証言で関与を指摘された関係者は、いずれも国会などで「記録がない」「記憶がない」と繰り返している。

 ならば、記録を残していた文科省や愛媛県の当事者を国会に呼ぶほか、国や愛媛県、同県今治市など関係する行政機関が全ての記録をいま一度探し、公開することが欠かせない。行政を監視すべき国会が本来の役割を果たすときだ。(星野典久)

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