[PR]

MONDAY解説 編集委員・北野隆一

 史上初となる米朝首脳会談が6月12日に決まり、北朝鮮による日本人拉致問題についても被害者家族らから進展の期待が高まっている。トランプ米大統領は拉致問題をとりあげると約束しているが、いずれ日本政府が自ら動き、北朝鮮との直接交渉を本格化させる必要があるだろう。

 拉致被害者家族会事務局長の横田拓也さん(49)は18日、都内で開かれた集会で、大型連休中に訪米した際のやりとりを報告した。

 41年前に新潟で拉致された横田めぐみさん(拉致当時13)の弟。「これまでは拉致問題を一から説明することで終わっていた。昨年秋のトランプ大統領による国連演説のおかげで、今回は米政府の各省庁が拉致問題を知っていた。全面的に支援すると言われた」と手応えを感じた様子だった。

 家族らが早期解決をより強く打ち出すようになったのは、昨年初め。家族会結成20年、めぐみさん拉致から40年にあたる節目での解決を日本政府に求めた。

 11月6日には、来日したトランプ大統領にも面会し、直接訴えた。だが、被害者の新たな帰国は実現しないまま、昨年末には曽我ひとみさん(59)の夫で元米兵のジェンキンスさんや、増元るみ子さんの母信子さんが相次いで死去。飯塚繁雄・家族会代表(79)が昨年夏に一時入院し、横田滋・前代表(85)が今年4月から入院するなど、体調を崩す家族も多い。

 家族会は「今年中の全被害者救出」を掲げ、「被害者と家族には一刻の猶予もない。健康なうちに再会しなければ真の解決ではない」と訴えている。拓也さんは「北朝鮮にとっても、今回が最後のチャンス」と強調する。

「動かねば手遅れに」

 安倍晋三首相に対し、北朝鮮との直接交渉を望む声も出ている。

 めぐみさんの母早紀江さん(82)は昨年6月の支援者との会合で、数年前に安倍首相と交わした会話の内容を紹介した。金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長と直接会うよう申し入れ「目を見て、しっかりと相対で話していただかないと解決しないと思いますよ」と伝えると、首相は「もちろんそう思っておりますが、それは今ではありません。いつになるかわからないけれども、必ずそういう日は来ると思います」と答えたという。

 早紀江さんはその会合で「期待して待っているが、何年たっても実現されない。いらだちは大きく、いつもつらい思いをしています」と語った。今月8日、めぐみさんの写真展会場を訪れた際も「日朝会談を開き『拉致はまちがったことだから、親のもとに帰すべきだ』という国民の意思を北朝鮮のトップに伝えてほしい」と話している。

 2002年に帰国した5人の拉致被害者の1人で、新潟産業大准教授の蓮池薫さん(60)は北朝鮮が核実験やミサイル実験を繰り返していた昨年から、北朝鮮の急速な態度の変化を予測したうえで、日本政府に対応を促していた。

 昨年5月の取材では「国際的包…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

こんなニュースも