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 広島市立幟町小学校(中区)に「のぼり平和資料室」が完成し、12日に学校関係者らに公開された。平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんの母校で、ゆかりの資料が並ぶ。卒業生や地域住民らが資料を寄贈し、保護者も協力した。

 資料室は、南校舎1階の会議室を改装。明治から現代までの幟町小や地域の歴史をたどり、平和や原爆について考える構成だ。被爆後の写真や平和関連書籍、禎子さんが作った折り鶴、さらに禎子さんの「6年竹組」の卒業アルバムなど約100点を展示する。資料の半分近くは、寄贈されたものだ。

 幟町小は禎子さんの母校として知られ、様々な人が訪れる。しかし、「来られても、お見せできるものがない」と、島本靖校長はかねて問題意識を持っていたという。

 ところが昨年、多目的教室を整理した際に、様々な資料が見つかった。原爆の被害を調べてパネルにし、幟町小に寄贈していた町内会長の岡部喜久雄さん(69)に島本校長が相談し、資料室開設に向けて動きだした。

 郷土史に詳しい岡部さんを中心に検討。PTA会長の山縣元道さん(42)によると、保護者の理解も得て、展示用ケースの費用はPTAが出すことにした。

 幟町小は昨年、長崎市を修学旅行先に選び、地元児童と交流するなど新たな平和学習を模索中だ。この秋には、6年生が近くの被爆遺構などに下級生を案内し、説明することも検討している。資料室は、こうした学習にも活用する方針だ。

 開設した12日に資料室を訪れた前田香さん(44)は、2年生の男児を通わせる。「この学校で折り鶴を作れば、禎子さんを身近なお姉さんとして感じられる。幼いうちからしっかりと(広島の歴史を)知っておいてほしい」と話した。

 資料室は事前申請すれば毎週金曜の午前9~12時、見学できる。問い合わせは幟町小(082・221・3013)へ。(北村浩貴)