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 韓国に住む脱北者らでつくる市民団体「自由北韓運動連合」は12日、ソウル郊外から北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長らを批判するビラを大型風船につけて飛ばしたと明らかにした。韓国政府は南北首脳会談の板門店宣言に反するとして、自制を求めていた。

 市民団体によると、同日午前0時半ごろ、軍事境界線に接する京畿道・坡州市から北朝鮮の体制を批判するビラ15万枚や1米ドル紙幣1千枚などを大型風船5個にくくりつけて飛ばした。大型風船に取り付けられた垂れ幕には「金正恩の偽りの対話攻勢、偽装平和攻勢にだまされない」と記されていたという。

 北朝鮮へのビラ散布は、人権状況の改善を求めて脱北者らが取り組んできた。ただ、4月27日に南北が合意した板門店宣言には、軍事境界線でのビラ散布を含む敵対行為を中止すると明記され、韓国政府は自制を求め、5日に市民団体が風船を飛ばそうとした際には警察力で阻止していた。

 一方、北朝鮮のウェブサイト「わが民族同士」は12日、米国務省の報道官が米朝首脳会談で人権問題を取り上げる意向を示したことについて、「我々の対話の意思を制裁、圧力の結果だと錯覚した米国は、人権圧力まで加えて対話の場で不純な目的を達成しようとしている」と批判した。(ソウル=武田肇)

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