【動画】海中に設置されたガイドロープがダイバーを導く熱川の海=岡田和彦撮影
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 熱川温泉街(静岡県東伊豆町)の外れにある熱川ダイビングサービス(0557・23・2050)から、海沿いの細い道を歩いて目的地に向かう。5分ほどで道は崖に囲まれた小さな入り江に行き当たる。崖にはいくつも洞窟が口を開けている。穴切湾だ。

 重い器材はダイビングサービス代表の野口和久さん(43)が軽トラックで運んでくれる。ここのスタイルは、ガイド無しにダイバー自らナビゲーションをしながらコースを決めるセルフダイビング。防水処理した水中マップを手にスロープから海に入る。

 初めての場所ながら不安はない。コースには道しるべのガイドロープが設置してある。白いロープには2メートルおきに釣り用の浮きが付けてある。黄、オレンジに黒帯の球体はよく目立つ。総延長は約1千メートル。

 砂地をしばらく泳ぐと景色が一変する。目の前に黒い岩が立ちはだかる。海底からせり上がるのは火山から流れ込み冷えて固まった溶岩だ。そそり立つ姿は怪獣のゴジラのよう。近づくと印象がまた変わる。ごつごつの岩肌はウミトサカやウミウチワ、ヤギなどのソフトコーラルで彩られている。底の方には通り抜けられるトンネルも発見。根はキンギョハナダイなどの魚のすみかになっている。

 しっかり楽しませてもらった後、往路と逆にロープをたどって帰路につく。空気の残量チェックと深度、時間の計算など全て自分で行わなければならない。ダイバーとしての技量が問われる探検が経験できる。(文・岡田和彦 写真・阿部秀樹氏)