来年5月の新天皇の即位に伴い、皇居で伝統的に行われてきた養蚕(ようさん)が、皇后さまから新皇后となる雅子さまに引き継がれることになった。13日、雅子さまはご一家で皇居・御所の天皇、皇后両陛下のもとを訪れ、皇居内にある紅葉山御養蚕所を視察した。

 皇室では明治以降、養蚕業の奨励や文化継承のため、歴代の皇后が蚕(かいこ)を育て繭をつくってきた。毎年、蚕に桑の葉を与えるなどの作業を5月上旬から始め、同月末ごろ繭を収穫(収繭(しゅうけん))する。取れた糸は文化財の復元や国賓への贈り物などに使われる。13日は作業の引き継ぎのため、雅子さまが皇后さまからじかに説明を受けた。

 雅子さまは午前10時50分ごろ、皇太子さまと愛子さまとともに、沿道の人に笑顔で手を振りながら車で皇居に入った。雅子さまが御養蚕所を訪ねたのは初めて。天皇陛下の立ち会いのもと、皇后さまから作業について説明を受けたという。関係者によると、雅子さまは病気療養中のため、皇后さまは「過度な精神的負担とならないよう、可能な範囲でなさればよろしいのでは」との考えだという。

 ご一家は両陛下と昼食を共にし、午後2時ごろ、皇居を後にした。(中田絢子、多田晃子)