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 米国は14日、在イスラエル大使館を商都テルアビブからエルサレムに移転し、記念式典を開催する。トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と宣言したことを受けたもので、イスラエルが建国を宣言して70年になる14日に合わせて行う。一方、パレスチナは東エルサレムを首都とする国づくりを目指しており、米国とイスラエルに抗議する大規模デモを行う。

 米政府高官によると、記念式典ではトランプ氏がビデオ演説を行う。米政府の派遣団は、サリバン国務副長官が代表を務め、トランプ氏の長女のイバンカ補佐官や娘婿のクシュナー上級顧問、ムニューシン財務長官らで構成。多数の連邦議員も参加する。

 トランプ氏は昨年12月、エルサレムをイスラエルの首都と宣言し、大使館のエルサレム移転を表明。米政権は今年2月、大使館の5月移転を発表した。

 移転翌日の15日は、パレスチナ難民がイスラエル建国で故郷を追われたことを思い起こす「ナクバ(アラビア語で大破局の意味)の日」だ。パレスチナ自治区では14、15両日、大規模抗議デモが行われる見通しで、イスラエル治安当局との衝突が懸念されている。

 ユダヤ、キリスト、イスラムの3宗教の聖地が集まるエルサレムは1947年の国連パレスチナ分割決議で、国際管理下に置かれることになった。だが、イスラエルは48年の第1次中東戦争で西エルサレムを獲得。67年の第3次中東戦争では東エルサレムを併合し、80年にエルサレム全域を首都と宣言した。これに対し、国連総会は無効決議を採択。日本を含む多くの国々は、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」に配慮してテルアビブに大使館を置き、「移転しない」としている。(エルサレム=渡辺丘)