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 和歌山県紀の川市の郷土料理「鮎寿司(あゆずし)」。長方形のシャリの上に身を開いた鮎を載せるのが一般的だというが、同市粉河の「福太郎」ではひと味違うものが楽しめる。その名も「鮎の姿寿司」。頭から尻尾までの鮎が丸みを帯びたシャリを覆うように載っている。動き出しそうな迫力ある見た目と一匹丸ごとの鮎のおいしさを楽しめる一品だ。

 姿寿司は全部で7切れ。頭から尻尾にかけて順に食べてみた。内臓や骨もそのままに、しょうゆや砂糖などで数時間炊いた鮎はやわらかく、味も染みこんでいておいしい。川魚独特の臭みも感じず、骨も言われなければ気づかないほど。頭から3切れ目までは内臓があるため、ほんのりと苦みがある。甘めの味付けにちょうど良いアクセントになっている。一匹ぺろりと食べ終えた。

 姿寿司が誕生したのは14年前。2代目で現在店長を務める藤田真徳(まさのり)さん(44)が先代の父泰道(やすみち)さん(70)と相談して作った。当時、寿司の売れ行きが伸び悩んでいたことから、何か変えようと考えた真徳さんが、「鮎の形みたいになったらええよな」。丸みを表現するために特注の型押しを用意し、今の形となった。

 真徳さんは「ここら辺の寿司屋…

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