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 別のサルの子宮を移植したサルを妊娠させることに成功したと、慶応大などのチームが13日、仙台市で開かれた日本産科婦人科学会で発表した。霊長類への子宮移植で生まれた子どもや妊娠中の状態の研究が進めば、国内でもヒトへの応用につながると、チームは期待している。

 同大の木須伊織特任助教(産婦人科)らのチームは、ほかのカニクイザルから子宮を移植したカニクイザルに、体外受精した受精卵を移植。今月3日、妊娠を確認した。順調に進めば、夏までに生まれる見込みという。サルの子宮移植は、木須さんらが、取り出した子宮を再び同じサルに移植、妊娠、出産に成功していたが、ほかのサルからの移植、妊娠は例がないという。

 木須さんらはヒトでの子宮移植も検討。先天的に子宮がないロキタンスキー症候群の女性での子宮移植について、年内にも学内の倫理委員会に申請したいとしている。スウェーデンなどですでにヒトでの子宮移植が行われ、これまでに11人の子どもが生まれたというが、国内では例がない。

 ただ、子宮移植をめぐっては、出産のために臓器を移植する妥当性といった倫理面や、提供者に与える身体的リスクなどが課題として指摘されている。(福地慶太郎)