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 長崎の街中でよく出会う、しっぽの曲がった「尾曲がり猫」。そのしっぽの形を再現したかりんとうが今月発売された。その名も「おまがりんとう」。市民らでつくる「長崎尾曲がりネコ学会」が、「観光につながる新しいツールになれば」と商品化した。

 長さ10センチ弱の黄色や緑のかりんとうの先端が、パッケージに描かれた尾曲がり猫のしっぽのように折れ曲がっている。味は甘さ控えめの野菜味。尾曲がり猫を写したポストカードのおまけ付き。学会が長崎県平戸市内の食品加工会社に特注し、製造してもらっている。

 学会副会長の琴岡賢彦さん(47)は「ただ食べてもらうだけのお菓子ではない。地元に持ってかえり、尾曲がり猫のルーツは長崎にあるかもしれないと知ってもらいたい」と話す。

 京都大の野沢謙名誉教授の1990年の研究によると、尾曲がり猫の割合は東南アジア全体では4割だが、インドネシアでは9割近くを占める地域があった。日本でも、全国平均は4割だが、長崎県では8割を占め都道府県別で最も多い。

 このデータなどから、学会は、尾曲がり猫のルーツは鎖国時代の長崎での貿易にあるという「学説」を唱えている。日本画で尾曲がり猫が見られるのは江戸時代以降。インドネシアに支店があり、南蛮貿易をしていた東インド会社の船が、ねずみ駆除のために乗せていた猫が長崎に渡ったと考えている。「おまがりんとう」のパッケージ裏にこの学説を記載した。

 学会は尾曲がり猫に関心を寄せる経営者やライターらが2008年に設立。旅行会社と提携して、尾曲がり猫について学び、町でふれあうツアーも開催している。琴岡さんは「尾曲がり猫に会いたいからと長崎に来る人もいるかも知れない。ぜひ長崎の尾曲がり猫を広めて」と話す。

 「おまがりんとう」は、長崎市尾上町のアミュプラザ長崎1階売店「すみや」や、同市大黒町の県物産振興協会2階のお土産売り場で販売中。税抜き622円。パッケージには「キャットフードではありません」と書かれ、猫に食べさせないよう注意を呼び掛けている。(田部愛)