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(15日、大相撲夏場所3日目)

 ようやくと言って良い。期待の遠藤に化ける兆しが出て来た。この日は大関豪栄道相手に、得意のまわしを取ることなく、前への圧力を見せて快勝。念願の新三役で白星を先行させた。

 低く当たり、すぐ右から押っ付けた。相手の引きに乗じて懐へ。押し戻されたが、低い重心で頭を上げない。再び、引かせると一気に攻め込む。土俵際で回り込まれたが、今度は左からの押っ付け。相手が伸びきったところで勝負あった。

 豪栄道戦は4連勝。それでも笑顔のない支度部屋の表情は変わらない。「下半身が安定? 特に」「我慢すれば勝機が出る? そうですね」。ただ、「引かれても粘り強かった」と聞かれた時だけ「(歓声が)気持ちよかった」と答えた。

 本人に代わって、手応えを口にしたのは、勝負を見守った藤島審判長(元大関武双山)だ。「大関相手に真っ向から勝った。これまではうまさが目立つ力士だったが、きょうは力強さが目立った。自信になったし、やれるんだな、と思ったでしょう」

 まわしを取れば、小学生から稽古している「技」が生きる。だが、これまでは力負けして、なかなか上位に通じなかった。それが前に出る「圧力」が出てくれば、投げや寄りがさらに効果的になるのは必定だ。

 幕内28場所目で195勝目。ひざや足首のけがに泣いてきた27歳にとって、今場所は「転機」になるかも知れない。(竹園隆浩)

逸ノ城は3連勝

 関脇逸ノ城は際どい勝利を拾って3連勝とした。左右に動く大栄翔を捕まえきれず、225キロの体でたまらず引いた。左足が外に出るのと、相手の両手が地面につくのはほぼ同時。物言いの末、軍配通り勝ち名乗りを受けた。「危なかった」と支度部屋ではまず安堵(あんど)の表情。「前に行くつもりだったのに引いちゃった。明日こそは前に出る」と反省も忘れなかった。

○栃ノ心 玉鷲は先場所2日目に敗れた相手。「それで1週間ぐらい、『弱いな』と言われ続けたからね」。お返しができて、すっきりとした様子。

○琴奨菊 24歳と10歳下の豊山に投げで揺さぶられても、崩れない。「馬力勝負だと思った。若さに負けないよう、自分も若い気持ちをもってやった」

○旭大星 「おかげさまで勝ち越しました」と、いきなり冗談。「早くそう言いたい。あと6番も勝たないといけないのか」と言いつつ表情は明るい。

●豪栄道 安易なはたきを連発し初黒星。相手の遠藤のことを問われても、「自分です」と悪癖を反省。

○逸ノ城 際どい勝利で3連勝。「危なかった。前に行くつもりだったけど、最後に引いちゃった。明日こそは前に出る」

●魁聖 横綱戦31連敗。4日目は10敗をしている白鵬が相手。「明日もじゃん……。とりあえずけがしないように」