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 東芝が15日発表した2018年3月期決算(米国会計基準)は、純損益が4年ぶりに黒字に転じた。借金が資産総額を上回る債務超過も1年3カ月ぶりに脱し、倒産の危機は遠のいた。だが、屋台骨の半導体子会社「東芝メモリ」を手放して、何で稼いでいくのか。その道筋はまだ見えず、再建の行方は混沌(こんとん)としている。

 「危機的状況を脱し、スタートラインに立てた」

 元三井住友銀行副頭取で、4月から東芝の会長兼最高経営責任者(CEO)を務める車谷(くるまたに)暢昭(のぶあき)氏は、決算発表の記者会見でそうアピールした。

 最終的なもうけを示す純損益は8040億円の黒字(前年は9656億円の赤字)で、3年続いた赤字を脱した。7年ぶりの最高益でもある。この結果、3月末の株主資本は7831億円のプラスとなり、マイナス状態の債務超過を解消した。財務の健全性を示す株主資本比率は17・6%で、15年3月期と同水準まで回復した。

 だが、純利益のほとんどは、経営破綻(はたん)した米国の原発子会社ウェスチングハウス(WH)の関連債権を売ったり、WHの損失額を確定して税負担を減らしたりした「金策」の成果と、売却手続き中の東芝メモリのもうけだ。

 東芝メモリが担う半導体メモリー以外の事業は低調だ。発電所向け設備などのエネルギー事業は営業赤字が続き、売却も視野に入れるパソコン事業は赤字額が拡大した。ビル設備などのインフラ事業と、ITサービスの情報通信技術事業はともに黒字を確保したものの、営業減益だった。

 東芝メモリ分を除いて集計した売上高は前年比2・4%減の3兆9475億円、営業利益は21・9%減の640億円。営業利益率は1・6%にとどまる。同業大手の日立製作所や三菱電機は7%台に乗せており、稼ぐ力の見劣りは否めない。18年3月期の営業利益率が39・8%と高い「稼ぎ頭」の東芝メモリの売却が、収益に及ぼす影響は極めて大きい。

 あわせて発表した19年3月期…

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