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 鹿児島県出水市の高校3年生が「世界一髪の長い10代」として、ギネス世界記録に認定された。生まれた時から伸ばしてきたが、世界一の記録は記念として、近く切るという。髪を寄付するヘアドネーションで医療用かつらにいかしてもらう決意を固めている。

 認定されたのは川原華唯都(けいと)さん(18)。ギネス記録となった3月4日時点の髪の長さは155・5センチ。それまでの記録を3・5センチ上回った。最長の毛は160センチを超えるという。

 同県薩摩川内市の私立高で大学進学を目指している川原さんは、ふだんは三つ編みにした髪を二つ折りにして過ごしている。そのため髪の長さがそれほど目立たない「普通の女の子」だったが、世界一が認定されてテレビなどの取材が相次いだ。今月5日、同市の出水麓(ふもと)武家屋敷群でのイベントに招かれ、初めて着る振り袖姿で長い髪を披露した。

 川原さんは出生時、頭の皮膚にあざができる脂腺母斑が見つかり、その後の手術でできた傷痕を隠すために髪を伸ばしてきた。長くなれば日々の手入れも大変だが、母みゆきさん(46)が洗って父雄一さん(48)が乾かすという連係が「我が家のルーチンワーク」(雄一さん)で、親子の大切な時間になった。

 髪の重さで肩がこること以外には「特に面倒なことはなかった」と話す川原さんも、中学生のころから「いろんな髪形を楽しみたい」との思いを口にするようになり、みゆきさんが「もったいない」と待ったをかけてきたという。

 昨年夏、タレントのダレノガレ明美さんがツイッターで長かった髪を切ってヘアドネーションを呼びかけているのを知り、寄付を考え始めた。「記念になれば」と挑んだギネスも認定され、髪にハサミを入れることを決意した。雄一さんの後押しで、みゆきさんも折れた。

 病気や薬の副作用で髪を失った人たち向けの医療用かつらは、見た目が自然な人毛を使えば高価になるため、NPO法人などがヘアドネーションを呼びかけている。川原さんの決意について、ダレノガレさんは「嬉(うれ)しいです。感謝の気持ちしかないです」とツイートしている。

 川原さんは断髪する日を決めていないが、「私の髪で少しでも明るい気持ちになってもらえたらうれしい」と話している。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(城戸康秀)