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 約77万~12万6千年前の地質年代を「チバニアン(千葉時代)」として申請した茨城大などのチームは18日、国際学会の審査が一時中断していると発表した。国内の別団体が異議を申し立てたため、学会に追加データを送ったという。

 千葉県市原市の「千葉セクション」と呼ばれる地層には、約77万年前に起きたとされる地磁気逆転の痕跡が残っている。茨城大や国立極地研究所などのチームは、年代を代表する地層として国際地質科学連合に申請。競合するイタリアの地層を昨年11月に退けた。審査で正式に決まれば、地質年代がチバニアンと呼ばれることになる。

 だが、「古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会」という国内団体のメンバーが4月上旬、異論を記したメールを学会などに送った。見学客らのために現地に設けた杭の表示に、この地層と異なる場所のデータが記されていたことを「捏造(ねつぞう)」などとする内容で、協議会長の楡井久・茨城大名誉教授は「完全に違反だ」と話す。

 研究チームによると、当時は現地のデータが不十分で、協議会の求めに応じて2キロ離れた場所のデータを提供。その後、現地のデータを論文で公表しており、さらに詳細なデータを加えて17日に学会に提出したという。

 同チームの岡田誠・茨城大教授は「科学的に価値あるデータを示している。公正に裁定されることを望む」としている。

 日本地質学会の渡部芳夫会長は17日付で、データは査読を経た論文で公表されているとして、「科学的信頼性が損なわれることは全くない」とのコメントを出した。(小宮山亮磨、小林舞子)