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 東芝は17日、半導体子会社「東芝メモリ」を、米投資ファンドのベインキャピタルが率いる「日米韓連合」に6月1日に売却すると発表した。遅れていた中国の独占禁止法の審査で売却が承認されたと確認できたとして、今後、株式譲渡に必要な手続きを進める。

 東芝は売却先の有力候補を二転三転させた末、昨年9月に日米韓連合に2兆円で売ると決めたが、米中の通商摩擦が激化してから中国の独禁法の審査が進まなくなった。審査が必要な8カ国・地域のうち中国だけが残り、予定していた3月末までに売却手続きを完了できずに中国側が2カ月間の追加審査に入っていた。

 東芝メモリはグループの営業利益の9割を稼ぐ収益源だったが、東芝は財務基盤の強化のために早期売却をめざしてきた。ただ、昨年12月の増資などで債務超過は解消済み。社内にはもともと売却に否定的な意見もあり、売却撤回のシナリオも探り始めていた。

 東芝が得る売却益は約1兆円。財務の健全性を示す株主資本比率は2019年3月末に過去最高水準の42・5%まで高まる見通しで、経営再建は前進する。

 一方、東芝メモリは独立した企業として3年後の株式上場をめざす。スマートフォンなどに載る半導体「NAND(ナンド)型フラッシュメモリー」では、韓国サムスン電子に次ぐ世界2位のシェアを持つ。経営の議決権は49・9%をベインが握り、東芝も3505億円を再出資して40・2%を持つ予定だ。日米韓連合には、光学機器メーカーのHOYAや韓国の半導体大手SKハイニックスも参画するが、SKハイニックスは当面は議決権を持たない。日本のメガバンクや米アップルなども買収資金を出す。政府系ファンドの産業革新機構と日本政策投資銀行は、計33・4%分の議決権の行使を「指図する権利」を持つ。(内藤尚志)

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