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 体操のNHK杯は19、20日、今秋の世界選手権(ドーハ)の代表選考会を兼ねて、東京体育館で行われる。男子は20日に競技があり、上位2人が世界への切符をつかむ。4月の全日本個人総合選手権は3位に終わり、連覇が10で途切れた29歳の内村航平(リンガーハット)。全日本の得点が引き継がれ、いわば「出遅れ」状態で臨むNHK杯に、逆転の代表入りをかける。

 「全日本の後の練習で、久々に調子がいいなと感じられた。ここ2年ぐらいはなかったこと」。18日、内村はすっきりとした表情で話した。「しっかりやれば代表に入れる」という感触を、全日本ではつかめたという。

 NHK杯の順位は、全日本の予選、決勝と合わせた3日間の合計点で決まる。全日本の予選、決勝での内村の合計得点は171・664点で、2位の白井健三(日体大)との差は0・500点。トップの谷川翔(順大)までは0・832点ある。決して小差ではないが、鉄棒やあん馬で落下すれば1・0点、着地で1歩動けば最大0・3点が減点されるだけに、代表争いはまだ流動的だ。

「代表に入らないと東京五輪への道も見えてこない」

 大きなミスがなかった全日本の決勝の演技を振り返り、内村は「平行棒でバーを持つ手がずれたのと、鉄棒の離れ技で体が近づいた部分で、0・7点は引かれたと思う。そこで減点なしの演技ができれば87点は取れる」と話した。そこまで得点を伸ばせれば、全日本での平均得点が86点台の19歳の谷川、21歳の白井には重圧がかかる。「着地も止めて点を拾っていければ、順位を一つは上げられると思う」

 内村にとってはNHK杯10連覇もかかるが、「勝てばなお良しだけど、勝つことは2%ぐらいしか考えていない」とにやり。「代表に入らないと東京五輪への道も見えてこない。2位以内を取って、世界に行くのが一番大事」と話した。

 3位以下になった場合は、残り3枠の世界切符をかけて、全日本種目別選手権(6月30、7月1日)まで代表争いは続く。

 女子は19日に競技があり、上位6人がそのまま世界選手権代表候補に選ばれる。(平井隆介

全日本個人総合選手権を終えての順位と得点差

      全日本個人総合予選  全日本個人総合決勝    予選+決勝   トップとの得点差

         (4月27日)     (4月29日)                    

①谷川 翔    86・031     86・465   172・496          

(順大)

②白井健三    86・099     86・065   172・164     0・332

(日体大)

③内村航平    85・098     86・566   171・664     0・832

(リンガーハット)

④萱 和磨    85・898     85・431   171・329     1・167

(順大)

⑤田中佑典    84・965     86・097   171・062     1・434

(コナミスポーツ)