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 ロシアの組織的なドーピング問題で、2015年11月から資格停止処分を受けているロシア反ドーピング機関(RUSADA)の処分が継続された。世界反ドーピング機関(WADA)が17日、カナダ・モントリオールで開いた理事会で承認した。

 資格回復の条件は、①WADA調査チームが明らかにしたロシアの組織的なドーピングを公に認めること②検体や検査データが残るモスクワ検査所の調査をさせること――の二つ。ロシアは依然として組織的なドーピングも検査所の調査も認めていないことが、処分継続の理由となった。ただ、ロシアがドーピング問題に関する経緯などを記した文書を提出したため、WADAは6月中旬の会議で話し合う。WADAのクレイグ・リーディー委員長は「文書が局面を打開するきっかけになればいいが、判断はこれから」と慎重に説明した。

 今回の決定により、ともに資格停止中のロシア・パラリンピック委員会とロシア陸連の処分も継続される見通しとなった。国際パラリンピック委員会も国際陸連も、RUSADAの処分解除を復帰条件に挙げているからだ。WADA理事会では「いつまでこの状況を続けるのか。10年、20年先か」などと処分継続に反対する意見が複数出た。しかし、オリビエ・ニグリ事務総長は「(20年東京五輪・パラリンピック時でも)今のままの可能性はある」と話した。

 また、ルーマニアのブカレスト検査所が、トップ選手らの陽性反応を隠すため虚偽の報告をしていたことが明らかになった。11人に聞き取りを行ったという。(遠田寛生)