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 高校野球の春季東海地区大会が18日に愛知・小牧市民球場などで開幕し、今春の愛知県大会で初優勝した誉が、東海大静岡翔洋に5―6で惜敗した。初戦で姿を消したが、激戦区を勝ち上がった力は見せた。

 誉の打球はよく飛ぶ。一回、3番の沢野聖悠(きよはる)(2年)が引っ張った痛烈なライナーは、あっという間に右翼席へ消えた。二回には右打者の5番舛井尚哉(3年)。強振でとらえた飛球はぐんぐんと伸び、中堅右のフェンスを越えていった。矢幡真也監督は「思い切りのいいスイングで2本。あれで主導権を握れたのがよかった」と振り返った。

 愛知県大会では、5試合で計59安打を記録。この冬から取り組んできた打撃強化が実った。朝の練習と夕方の練習後にそれぞれ300スイングをノルマにしてきた。舛井は「それ以上に振っていますよ」と自信ありげに言う。この日、チームが放った9安打のうち、5本が長打。奪った5点には全て長打が絡んだ。

 敗因は守備だった。3点リードの四回、2失策が絡んで4失点。5―5の八回は二盗への捕手の送球がそれて、ピンチが拡大。適時打なしで勝ち越された。全5失策が失点に絡んだ。

 ただ、矢幡監督は短所の改善に注力するつもりはない。「夏は打てないと勝てないので」

 第100回記念で東西に分かれる、この夏の愛知。誉が戦う西愛知大会には、「私学4強」がいる。中京大中京(夏の全国大会出場28回)、東邦(17回)、愛工大名電(11回)、享栄(8回)がしのぎを削る構図は、例年の愛知大会と変わらない。尾関学園(2009年に校名変更)時代から春夏通じて甲子園出場がない誉にとって、同じ私学でも、4校は高い壁だった。

 今春、準決勝で享栄、決勝で東邦を下し、自信はついた。そして、追われる立場になった。矢幡監督は「うちが順調すぎただけ。4校がこのままのはずがない」と見ている。それでも、選手たちは臆さない。舛井は言う。「同じ高校生。4強のプレッシャーはない。普通です。勝つ自信、あります」。この夏、勢力図を変えにいく。(小俣勇貴

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