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 財務省の前事務次官の問題で、セクハラを軽く見なす社会の風潮があらわになりました。被害を受けたらどうすれば。セクハラをされた場合の対処法です。

のっぴきならなくなったら他者を巻き込め

〈フェミニストカウンセラー・加藤伊都子さん(67)〉

 セクハラは早い対処が大切。相手の言動に違和感を持った時点で「それはセクハラですよ」と告げましょう。

 「やめてください」は、命令だから言われた方は面白くない。でも「セクハラです」は「私はこう受け取った」との意思表示で、柔らかく相手に届きます。受け止め次第でセクハラになることは、だいぶ定着しましたから。

 この時点でセクハラだと伝えないと、相手は間合いを詰めてくる。「畑でとれたから」と職場で野菜をくれた人が、今度は「釣った魚を届けに来た」と家へ。「休ませて」と家に上がり、ドライブに誘うなどエスカレートする。相手は半ば意識的に断りづらい状況を作っている。「イヤです」ときっぱり言いましょう。「感じが悪いかな」なんて心配は無用。やんわり断って切り抜けようとしても、相手は「恥ずかしがっている」などと勝手な解釈をするだけです。

 キスされるなどのっぴきならない事態になったら、他者を巻き込むこと。1対1の正攻法が通用する相手じゃない。人に知られずに解決しようとは思わないように。

 メンツをつぶされたと感じた相手は、証拠がないのをいいことに全力で逆襲してきます。「恋愛だった」「あっちが誘った」「ハニートラップだ」。被害者は、相手側の謝罪と再発防止で納得できる人が多い。でも加害者は謝らない。「嫌がっていると気づかなかった」なんて平気で言う。「あわよくば……」が人権侵害だなんてつゆほども思わない。反省の気持ちが伝わらないと、被害者は提訴や告発を選ばざるを得なくなるのに。

 被害者の中には「あれは恋愛だった」と自分を納得させる人もいます。心理学的には合理化といいます。相手を憎み続けるのはしんどい。「バカだったなー」と笑って自分の心を守れるならそれでも良いでしょう。一方で、深刻な人間不信に陥ったり、自傷行為などの後遺症を抱えたりする人もいます。社会生活を安全に営む前提が崩れたのだから無理もない。一人で抱え込まないでほしい。

 被害者の心情は揺らぎます。「許せない!裁判にしてやる」と息巻いたのが一転、「おおごとにしたくない」と思い直したり、「誤解させた」と自分を責めたり。揺らぐのは自然なこと。だから支えが必要です。家族や友人でもいいし、新聞記事やSNSでもいい。「あなたも悪かった」なんて言う人とは話さなくていいんです。

 上司にレイプされてしまったシ…

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