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 東京都狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長(66)によるセクハラ疑惑で、市長が数年前からセクハラ行為をやめるよう市幹部や市議に注意されていたことがわかった。18日の非公開の幹部会議で、市幹部の1人が発言したという。市長への辞職要求は市議会の一部会派から副市長ら市幹部に拡大し、市長は厳しい立場に追い込まれている。

 複数の市関係者によると、水野穰(みのる)副市長は市長と市幹部が出席した18日の臨時庁議で、「立場を利用して卑劣な行為を行った」と厳しい言葉で市長に進退を迫った。その後、事実上ナンバー3の石森準一参与が、市長が初当選(2012年)した後の1期目からセクハラを注意してきたと発言。16年の再選後も副市長や自民党・明政クラブの市議とやめるように言ったが収まらず、今回の事態に至ったとし、「もう職員は誰もあなたを信用していない」と辞職を求めた。市長は明確に答えなかったという。

 疑惑は3月、情報公開請求で入手したセクハラ相談に関する市の公文書をもとに共産党市議が市議会で質問し、表面化した。市は個人情報保護などを理由に加害者とされる人物の役職を黒塗りし、市長は「身に覚えがない」と否定。過去2回の市長選で市長を支えた自民党・明政クと公明党は、その議会で市長の辞職勧告決議案と調査のための委員会設置案を退けている。

 自民党・明政クは共産党より以前に同じ公文書を入手したことが分かっている。今回の庁議での発言から、少なくとも一部の市幹部は数年前からセクハラを認識していたことも判明。市職員組合は4月、「加害者は市長」とする組合ニュースを発行し、「組織内の自浄作用はほとんど機能していない」とした。次の議会は6月4日に始まる予定で、ある市議は「今度は市議会の自浄能力が問われる」と話した。(河井健)