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 名古屋城木造新天守にエレベーターを設置しないという名古屋市の方針に反対する障害者らが21日、市役所前で抗議集会を開いた。視覚や聴覚に障害がある人を含む約150人が参加し、代表者が抗議文を河村たかし市長に提出した。

 参加者は4時間にわたって「(市が代替案とする)新技術でごまかすな」「エレベーターは絶対必要だ」などと訴えた。主催団体の斎藤縣三共同代表(69)は「健常者も含め大きな市民の声にしたい」と話した。

 一方、河村氏はこの日の記者会見で、クレーン車を使った新技術を応用して障害者を新天守低層階まで運び上げる案を示した。「なるべく上まで上がれる挑戦をする」と、障害者へ説明を続ける考えを示した。

名古屋市、障害者参加の協議会設置を検討

 また、名古屋市は17日の市議会経済水道委員会で、渡辺正則・観光文化交流局長が「障害者への説明不足があった」と述べ、障害者の意見を聴く協議会を設置する検討に入っている。「新技術によるバリアフリー」という方針は変えないものの、障害者にも研究開発に加わってもらうことで溝を埋めたい考えだ。障害者団体に改めて方針を説明し、参加を呼びかけるという。

 渡辺局長によると、協議会は河村たかし市長をトップとし、研究開発者や木造化の施工業者も加わり、障害者のニーズを踏まえた新技術の実現を図るという。7月までに初会合を開きたいとの考えも示したが、障害者団体の協力を得られるかどうかは不透明だ。