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 6月末で閉店する名古屋・栄の老舗百貨店、丸栄周辺の跡地再開発計画について、親会社の総合商社、興和の三輪芳弘社長は21日、「後にずれることは十分にある」として、2027年をメドにしている商業施設の完成が遅れる可能性を示唆した。一部地権者との交渉が難航しているためだ。

 名古屋市で開いた18年3月期決算会見の席上、明らかにした。丸栄の解体は9月に始め、20年初頭までに終える予定。興和はその後、跡地に一時的な商業施設を検討。最終的に広小路通の向かいで所有する「栄町ビル」と「ニューサカエビル」も含めて一体的な開発をめざしている。

 ただ、三輪氏は「(一部の地権者が)一切聞く耳を持ってくれない。時代が変わらないと難しい」と述べ、交渉に時間がかかっていることを明かした。

 丸栄本館は建築物として評価が高く、日本建築学会が保存を求めていた。ただ、耐震性に問題があることから、三輪氏は「安全を大切にしたい。残すことはない」と述べた。

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 興和の18年3月期決算は、売上高が前年比22・9%増の4343億円、純損益は11億円の赤字(前年は25億円の黒字)だった。丸栄本館の解体費などで119億円の特別損失を計上し、3期ぶりの純損失となった。(斉藤明美)

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