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 かつて生息した秋田県の田沢湖で絶滅したものの、2010年に山梨県の西湖(さいこ)で約70年ぶりに見つかったクニマス。田沢湖の元漁師が「1匹を米一升と交換した」と語り継ぐほどの美味とされる。山梨県は種の保存と将来の特産品化を見すえ、生態調査や人工繁殖の研究を本格化させている。

 「産卵期の12月から1月、水深約30メートルの湖底にある産卵場にカメラを設置し、産卵行動を観察した。最大で1日に9ペアを確認した」。今春、山梨県水産技術センターの研究成果発表会で、西湖のクニマスが順調に繁殖していることが報告された。生息数はおおざっぱな推計で2千~7千匹。電波発信器を付けた魚の追跡調査で、湖全域を泳ぎ回っていることもわかってきた。

 クニマスはかつて田沢湖だけに生息した淡水魚だ。「1匹を米1升と交換した」と語り継ぐほどの美味とされる。しかし、第2次大戦前に電力需要が高まり、発電用水として強酸性の温泉水を湖に引き込んだため死に絶え、長く絶滅種とされていた。だが、京大の研究チームが10年、西湖で個体群を確認。かつて放流された卵が子孫をつないでいた。魚類研究者でもある天皇陛下は10年12月の記者会見で西湖でのクニマス発見に触れ、「奇跡の魚(うお)」と称賛した。

 普通のサケ科の魚が川の上流部…

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