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 国指定重要文化財の日本橋(東京都中央区)の上を走る首都高速道路の地下移設について、国土交通省などの検討会は22日、神田橋ジャンクション(JCT)~江戸橋JCT間の一部の約1・2キロメートルを地下化するルート案を決めた。都市計画法に基づく手続きを経れば正式決定となる。

 現在、神田橋JCT~江戸橋JCT間は、日本橋や日本橋川をふさぐように高架がかかっている。ルート案ではこの高架を撤去。かわりに新たにトンネルを約700メートル掘り、バイパスとして付近に元々ある八重洲線の地下部分約500メートルとつなげる。

 もっとも、地下には上下水道、電力、通信、ガスなどのインフラ施設が網の目のように張り巡らされ、半蔵門線、銀座線、浅草線といった地下鉄も走る。最も深くて地表から二十数メートルを、障害物を避けながら川沿いを掘り進める。難工事になり、事業費は数千億円に達するとみられる。

 周辺では民間事業者による大規模再開発が目白押し。首都高の地下化で景観がよくなり、レジャーや移動などで日本橋川を活用できるようになれば事業者にメリットは大きい。検討会では、夏までに事業費を見積もり、民間事業者や東京都とどう費用を分担するか検討する。工事開始は2020年の東京五輪以降で、完成まで20年前後かかる見込みだ。

 初代日本橋は江戸幕府が1603年につくった。1964年の東京五輪に向けて首都高を建設する際、日本橋の上に高架化。その後、地元住民らが地下化を要望した。国交省は昨年11月、民間の再開発との相乗効果が見込まれるなどとして、地下化の検討を始めた。(石山英明)