【動画】けがさせた日大選手が記者会見 アメフト悪質タックル=神澤和敬、瀬戸口翼撮影
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 アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦(6日、東京)で日大の守備選手が関学大の選手に悪質なタックルをして負傷させた問題で、タックルをした宮川泰介選手が22日、日本記者クラブで記者会見に臨んだ。タックルに及んだ経緯について、内田正人監督(当時)らから命じられていたことを明らかにした。18日には親とともに関学大の被害選手と両親、アメフト部関係者に面会し、直接謝罪したという。

 記者会見を前に、代理人は「大学の対応が遅い」「部としての事情聞き取りの予定がない」ことなどから記者会見を開くことを決意したと発表。「本人と家族は平穏な生活が営めなくなっている。一日も早く平穏な生活を取り戻し、再度のスタートをさせていただきたい」とした。

 当該選手は冒頭、関学大の選手らに向けて「大きな被害と多大な迷惑をかけたことを深く反省しております」と深々と頭を下げた。続けて、試合の数日前に「やる気が足りない」などとして練習から外された後、コーチから「(試合で使ってほしかったら)相手のクオーターバックを1プレー目で潰せ」などと言われていたことを明かした。

 試合直前に「潰しにいくから(試合で)使って下さい」と申し出たところ、内田監督から「やらないと意味がない」と言われたうえ、コーチからも「できませんでは済まされない。分かってるな」と念を押されたという。

 反則行為は今月6日にあった51回目の定期戦で起きた。パスを投げ終えて無防備な関学大のクオーターバックに、日大の守備選手が背後からタックルし、全治3週間のけがを負わせた。選手はさらに2回の反則を行って退場になった。

 関学大は反則行為への見解や負傷した選手、保護者への正式な謝罪を求める抗議文書を送付。これに対し、日大は「弊部の指導方針はルールに基づいた『厳しさ』を求めるものでありますが、今回、指導者による指導と選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きていたことが問題の本質と認識して」いるなどと回答していた。

 19日には、内田前監督が関学大の選手らに謝罪し、辞任を表明した。報道陣に対して、反則行為への監督の指示について「全て私の責任」としながらも、「関西学院大への文書で回答したい」とかわしていた。

 関学大の被害選手側は21日、大阪府警に被害届を提出している。

反則行為をした選手の試合後の経緯

5月6日 関西学院大との定期戦で反則行為を犯す

  8日 日大のグラウンドで監督・コーチ、チームメートと会う

  10日 関学大アメフト部から日大アメフト部に申し入れ文書が届く

  11日 両親とともに監督を訪れる。直接謝罪したい旨の話をしたが、止められる

  12日 コーチとともに関学大に謝罪にいくが、断られる。

  14日 父とともに呼び出され、学生連盟の規律委員会から事実聞き取り

  18日 両親とともに被害選手とその両親らに謝罪

  21日 大学本部から事情聴取。大学の対応が遅いこと、部として事情聞き取り予定がないことから記者会見を決意