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 4月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、学校図書室の貸し出しカードに記された生徒の氏名などが読み取れる状態だったとして、学校司書らで作る学校図書館問題研究会が、NHKに対し配慮を求めた。

 番組は4月23日の放送で北海道の書店店主を紹介。中学校の図書室を訪ねて本の貸し出しカードを映す場面があり、複数の生徒の氏名、学年、貸出日、返却予定日などがはっきりと読み取れる形で放送された。

 これに対し研究会は、「図書館の貸出記録は個人の思想・信条につながるセンシティブな情報」であり、本人の同意なく公開することは「読書の自由を脅かす」などと指摘する7日付の文書をNHKに送った。日本図書館協会の「図書館の自由委員会」も同様の指摘をしたという。

 取材に対し、NHK広報局は「個人の思想信条にも配慮し、放送前に、学校を通じて出来る限りの確認をしています」と回答した。ただ、放送後に同番組をネット配信しているNHKオンデマンドでは、貸し出しカードのほとんどにモザイクをかけている。「総合的に判断」したとしている。

 貸し出しカードを巡っては、2015年に作家の村上春樹さんの出身高校の図書室で村上さんの名前が書かれたカードが見つかったと地元紙が報道。村上さんや他の生徒の名前をうつした写真も掲載され、議論になったことがある。(岩田智博、河村能宏)