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 茨城県西地域の消防団詰め所や水戸市の市民センターで3~4月、発電機が22台盗まれる事件があった。いずれも小型発電機で、単価は3万~10万円ほど。窃盗事件として捜査する県警は、転売目的とみているが、誰が何のために狙ったのか――。

 県警によると、発電機の盗難は3月、常総市や下妻市など県西地域の5市町で相次いで発覚。いずれも消防団詰め所の窓ガラスや倉庫の扉を壊すなどして侵入する手口で、LEDの懐中電灯や高圧洗浄機が盗まれたケースもあった。

 常総市では、市内23カ所ある消防団詰め所のうち9カ所に侵入があり、発電機6台が盗まれた。消防団員が火災現場に出動した際、投光器の電源として使われていたため、「必需品が盗まれて本当に困っている」(市防災危機管理課)。市は盗まれた分を補充し、詰め所周辺の見回りを強化。センサーライトの設置も検討している。

 被害は県西地域だけにとどまらない。水戸市の市民センター2カ所でも4月、小型発電機2台が盗まれた。センターは市の指定避難所で、災害用に保管していた。この発電機はキャスター付きで、1人で運ぶことも容易だった。このほか栃木県警によると、同県真岡市でも同月、消防団詰め所から4台が盗まれたという。

 茨城県警捜査3課は、手口などから一連の連続窃盗が同一犯の可能性もあるとみている。ある捜査関係者は「一般的には、盗品をリサイクルショップで転売することが考えられるが、元値が高くないので、転売しても得られる金額はしれている」と首をかしげる。一方、常総市の担当者は「東日本大震災の後、発電機の値段が高騰した。中古でも一定の需要があるのでは」と話す。

 水戸市内のリサイクルショップの30代の男性店員は「発電機は店頭に置いていないし、売りに来る人もあまりいないですよ」。ただ、別の店を経営する40代の男性によると、停電が多い東南アジアやアフリカでは、中古の発電機が人気という。「日本製ならなおさらだが、中国製でも一度日本で使われたものだと信用性が高まって、高値で売れる。海外向けに売られた可能性もあるのではないか」と話す。(益田暢子)